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平成29年度通常総会報告

お知らせ

平成29年度通常総会報告

 

(事業計画など承認~用途別基準、表示ガイドライン普及へ全国説明会、海外輸出も後押し)

 

 (米粉懇話会では、 米粉食品への期待と可能性でパネルディスカッション開催)


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2016CAPN総会風景HP用

 


 

NPO法人国内産米粉促進ネットワーク(CAP.N)は6月8日、東京・永田町の衆議院第2議員会館第1会議室で「平成29年度通常総会」と「米粉懇話会」を開きました。同総会では、提出した平成29年度事業計画など7議案を承認し、懇話会では「米粉食品への期待と可能性」と題し、全国米粉料理コンテストの審査員を務めた3氏がパネリストとなって、米粉の魅力、アイデアに富んだ米粉料理への熱い思いを語り合いました。


CAPN総会2016島田写真hp用

 

通常総会には、議決権を持つ正会員ら40人余りが参加しました。まず、主催者を代表して島田圭一郎理事長が開会あいさつをしました。

~米粉新時代の出発点に、力を結集しよう~

国内産米粉促進ネットワーク(CAP.N)は来年10周年を迎える。これまで皆様とともに、一歩一歩、運動を積み重ねてきたが、やっと最近になって、2万㌧前後にとどまっていた米粉の需要拡大に、新しい風が吹き始めてきたという感じを持っている。そういった状況に火をつけたのは、先般、5月25日に設立した日本米粉協会だ。多くの人たちに、米粉に対する関心、興味が非常に高まってきたのではないかと思う。

 我々はこの4年間にわたり全国米粉料理コンテストを展開してきた。延べ4,000人を超える方々から応募を頂いた。同時にこのコンテストを通じて、全国各地にいる地域のリーダーあるいは6次産業、地域コミュニティビジネス等の実践者を大きく広げて,各地に仲間を増やしてきた。しかし、このコンテスト事業は、国の予算が原則、3年、4年ということで、いろいろ折衝してきたが、継続は現段階では困難な状況なのが実情。しかし、CAP.Nが開催したコンテスト、フォーラム、セミナー、懇話会などを通じて、皆さんから様々な声が挙げられた。例えば、レシピ通りに作っても米粉の品質がばらばらでその通り作れない、小麦粉にあるような用途別基準がつくれないのか。グルテンフリーと銘打っている製品も流れているが、これが本当にグルテンフリーなのか。欧米にあるような第三者認証は、日本では行われていない。こういうことをもう少し突っ込んでやるべきではないのか・・・といった声が寄せられてきた。

 こうした声も国(政府)を動かす一因になったと思う。昨年度、農水省が米粉の品質調査とグルテンフリー表示に関する学識者のヒヤリング調査事業を興し、CAP.NがFAN(フードアクションニッポン)とともに受託、1年間にわたって検討、調査してきた。この結果を踏まえ、3月末に農水省から「米粉の用途別基準」と「米粉製品普及のための表示に関するガイドライン」をまとめ、発表された。この実効を期することも含め、先般、日本米粉協会が誕生した。この協会を産む原動力となり、各業界を橋渡しして、糾合してきたのはCAP、Nであり、我々が果たしてきた役割は実に大きいと思う。 

 今後、関係者、団体が一丸となり、新たな取り組みが期待されるが、CAP.Nの健全な機能があってこそ、新たな日本米粉協会の歯車を回すことになる、ということを十分ご理解いただきたいと思う。一部ではこの協会が誕生することによってCAP.Nは吸収されていくのではないか、というご心配もあるようだが、率直に実態を申し上げると、確かに今回の協会は川上から川下まで生産者及び生産者団体、製粉、食品加工、流通業者、消費者、学識経験者を糾合した組織であり、今後その潜在的な力は大きなものがあるだろうと感じる。しかし、車に例えるなら、立派な車体はできたが、実際それを動かすエンジンはどうか。それは、今の段階では、様々な情報収集、政府、関係団体等との折衝、あるいは事業を受託したうえでの実際の推進力などは、私たちCAP.Nが具体的に機能を担っている、と考えてもらいたい。財政規模からも協会で専任事務局体制を整えるには何倍もの資金を要する。

 もちろん、遠い将来においては発展的に一本化するということもあるかもしれないが、相当な間、現実的にはCAP.Nが基軸となって、日本米粉協会と相連携し、事業と運動を展開、相乗効果をいかに発揮していくかが大事なことと思っている。そうしたことから、今年度、皆さんに提案する事業計画の中で、協会との連携事業を多く組み入れて提案していることを、ご理解頂きたい。

 いずれにしても、米粉新時代に向け、まだまだ多くの課題がある。しかしながら、欧米でのグルテンフリーブームをとらえた海外輸出とか、インバウンド需要、健康志向の高まりなど、様々な形で新しい風が吹いている。そのことを直視し、創造力をたくましく、挑戦することによって、これまでしばらく低迷していた2万㌧台という壁を破って、少なくとも10万㌧という目標は突破できる可能性を秘めている段階にあると私は思う。本日の総会は、米粉新時代をつくる出発点にお互いに立っていることを確認して、決意を新たにしたいと思う。宜しく協議を賜りますようお願いいたします。


2016CAPN総会懇話会HP用

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総会に引き続き、「米粉食品への期待と可能性」と題した「米粉懇話会」が開かれました。全国米粉料理コンテスト(2013年~2016年)の地区決勝大会、全国決勝大会の審査員を務めた3氏(パネリスト)が、米粉の魅力、アイデアに富んだ米粉料理、米粉食品への熱い思いを語り合い、約40人の会員等は熱心に耳を傾けていました。

懇話会では冒頭に、CAP.Nの萩田副理事長が、3月末に策定された「米粉の用途別基準」と「米粉製品の普及のための表示に関するガイドライン」について説明した後、パネルディスカッションに入りました。萩田副理事長は、新潟県が行った米粉アンケート調査結果をもとに、米粉をめぐる現状について問題提起しました。

 

〇井田さん:全国米粉料理コンテストは年々レベルがアップし、いろいろなアイデアの料理レシピが出ている。昨年の全国大会で米粉のナンを使ったキーマカレーがグランプリを受賞した。自分は30年、料理長として和、洋、中、パン、菓子に接してきたが、ホテルでは小麦アレルギー対策として小麦粉ははずしたが(替わりに)米粉を使うことはなかった。それが今回、コンテスト審査員の一人として、米粉料理で本当に工夫を凝らし、よく考えているなと、実際驚かされた。本当に感心する。若い世代の作品も目についた。小麦アレルギーでない人も美味しく食べられるよう米粉の魅力を打ち出していけば、もっと普及していくのではと思う。米粉を中華料理の揚げものに使うと油を吸いこまない。日本人は昔から米で育ってきた。米は日本人の体内にしみついている。日本人だからこそ、米粉は日本人の体にいいのが原点だ。さらっとして、胃にもたれない。

 

〇 折田さん:全国米粉料理コンテストには毎年1,000点以上の応募レシピがあり、書類審査から関わったが、その中には料理人には思いもつかないような、すごいアイデアのレシピもあり、(米粉について)何も勉強していないことが分かった。小麦粉の替わりに使う、というのではなく、今、米粉でなくてはできない料理がたくさんあると思う。昨年のコンテストで優秀賞を受賞したチーズケーキは、米粉でなければ、こういうしっとりさが出ない作品だった。小麦粉は、どこのメーカーの粉を使っても同じようにできる。米粉だとメーカーによって違う。それがこれからは(用途別基準もできたし)、作り手(メーカー)と料理家とがもっとタイアップして、A社の米粉ではこういう料理ができる、とレシピ付きで作ったらどうか。生産者(農家)も台所から商品開発にあたっては連携してはどうか。商品開発は、根気よくやっていきたい。家庭では、米粉をベースにしたホワイトソースなどを冷蔵庫にストックしておくといい。デザートづくりにも使える。

 

〇平尾さん:応募作品の書類審査から携わってきた。例えば、中国地区の場合、お好み焼きのレシピがたくさん応募あった。それも、小麦粉の替わりに米粉を使う、というよりは、米粉を使うからこそ美味しい料理、小麦粉にはない米粉の特性を生かした料理、という印象が残った。書類審査だけでなく、実際に調理した作品を頂く経験もさせてもらったが、本当に思いもよらない料理が出てきたり、しみじみ米粉の美味しさを実感しました。また、コンテストを通じて特に若い世代、調理専門学校の学生さん、高校生たちからの応募も多くあり、米粉料理への関心の高さにも感心した。

米粉の用途別基準ができたことは、外食、家庭、料理関係者、消費者にとって大変分かりやすく、大きな成果だと思う。米粉を導入していくには価格が高いことがいちばんのネックになると思うので、それには生産量を増やし、価格を抑えることも1つの方法だが、今、日本米粉協会が設立された勢いのある時に、思い切って小麦と同等くらいの価格に設定しないと。特に家庭での普及はから揚げとか天ぷらに期待したい。米粉は油の吸収率が低いのでダイエット効果もあることをうたいたい。家庭の主婦が携帯を見ながら料理をする時代なので、目に入りやすい米粉料理レシピの提供が必要と思う。また、米(主食用)に地域ブランドがあるように、米粉でも地域ブランド化によって地域興しをすることで地域活性化の活路になる取り組みも必要では。今回、せっかく用途別基準ができたことだし、消費者などに広くアピールしていくには、表示やパッケージの面でも分かりやすいものに工夫を凝らしたい。


 

懇親会で情報交換 

通常総会、米粉懇話会終了後、衆議院第2議員会館食堂で懇親会が開かれました。「懇話会」パネリスト、製粉・機械メーカー会員、専門紙記者、それにCAP.N役員など関係者約30人余りが、米粉の需要拡大に向け、熱心に意見交換し、交流を深めました。


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